目次
現象・被害
基本的方針
マークアップの対象
注意が必要なケース
「現象・被害」マークアップの例と解説
コメント
現象・被害
基本的方針
地震の随伴現象を含む自然現象一般、またそれによる人的・物的被害についての記述をマークアップします。
マークアップ箇所が長くなるのを防ぐため、
現象や被害の種別を示す名詞や動詞などの最小限の表現
をマークアップします。
マークアップの対象
地震の随伴現象
・・・「地ゆれ」「地さけ」「水上がり」など、地震とその随伴現象を示す動詞や名詞。
自然現象一般
・・・「雨ふり」「風烈しく」「いなびかりあり」など自然現象一般を記述する動詞や名詞。
人的被害
・・・「人死に」「怪我」など人的被害を示す示す動詞や名詞。
その他の被害記述
・・・「家潰れ」「出火」など、その他の被害の発生を記述する動詞や名詞。
被害の不在についての記述
・・・「つつがなし」「のこる」など地震による被害がなかったことを示す動詞や名詞。
注意が必要なケース
架空の現象や被害についての記述・・・マークアップは
実際に発生した現象や被害
に限定してください。資料には地震のメカニズムを説明する文章が登場することが現れますが、実際に発生した出来事でない限り、「地震」「ゆれ」などのキーワードを含んでいても、マークアップの対象から外してください。
「現象・被害」マークアップの例と解説
今般[
地震
]并ニ[
出火
]ニ付[
変死人
] [
怪我人
] 取調べ候処 凡書面之通ニ御座候(『諸国大地震大津波一代記』)
「地震」が発生したこと、またそれにより「出火」「変死人」「怪我人」という被害が発生したことが確認できるため、
現象・被害の種別を示す最小限の名詞のみ
をマークアップします。
安政二卯年十月二日夜亥乃刻過俄に[
大地震動
]致し[
崩
]候家ゟ[
出火
]所々に有之(『関東并街道筋 御府内大地震類焼場所再細記』)
地振動、家屋倒壊、火災などの現象・被害が発生したことが記述されています。
現象や被害の程度についてはマークアップ箇所から外し、現象・被害の種別を示す名詞のみマークアップします。
はたご丁 油町 濱町 馬喰町 横山町 両国広小路 柳原土手此間に[
即死
]三百人斗[
怪我人
]かぞへかたし(『関東并街道筋 御府内大地震類焼場所再細記』)
同様に死者や怪我人の人数はマークアップ箇所には含めません。被害規模は後のステップで入力します。
浅草寺境内は奥山の諸宮等いづれも[
破損
]致し 観音本堂山門撞楼 并 随身門雷門三社念佛堂 此分不残[
無事
]なり 五重之塔九輪少し[
曲る
] 観音寺中不残[
大破
](『関東并街道筋 御府内大地震類焼場所再細記』)
被害が無かったことを示す 「無事」や「恙無し」などの語句
もマークアップに含めます。